「香水が苦手」という人でも使いやすい香水を見つけました。イソップなどとはまた違うブランドです。
私自身、満員電車や狭いエレベーターで誰かの香水が鼻に刺さるとき、じんわりと頭が重くなる感覚が何度もありました。 「香り=香水=キツいもの」という思い込みが自分の中にあって、フレグランスの専門店に対しても「自分には縁のない場所」という距離感がありました。
でも、マーケターとして複数のフレグランス専門店を実際に体験して回る中で、その認識は少しずつ崩れていきました。 そして、SHIROの店内でスタッフから聞いたある言葉が、「香りとの付き合い方」に対する見方をいちばん大きく変えてくれました。
この記事は、そのときの体験と、SHIROで教えてもらった「香水初心者でも迷わない選び方」をそのまま書き残したものです。

「香水だけじゃない」という衝撃。SHIROの店内で、香りの多さに圧倒された
SHIROはもともと北海道発のブランドです。 スキンケア中心のブランドというイメージがありましたが、実際に店内に入ってみると、香水(オードパルファン)だけでなく、ルームフレグランス、ボディミスト、ヘアオイル、そして柔軟剤まで並んでいました。
「香りのアイテムって、こんなに種類があるのか」というのが第一印象でした。
同じ香りが「香水・ボディミスト・柔軟剤」という3つの形で展開されていた

SHIROで特徴的だと感じたのが、ひとつの香りが複数のアイテムとして展開されているという設計です。 たとえばひとつのお気に入りの香りを見つけたとして、それを香水として肌につけることも、ボディミストとして軽くまとうことも、柔軟剤として洗濯物に使うことも、ヘアオイルとして髪に馴染ませることもできます。
「朝の服から、夜の寝具まで、同じ香りで統一できる」という発想が、これまでのフレグランスブランドへのイメージとはまったく違いました。
「男女問わず人気」という言葉が、入りやすさを作っていた
スタッフが「SHIROの香りは男女問わずお使いいただける方が多くて、カップルや夫婦でシェアされているケースも多いんです」と教えてくれました。 この一言が、「自分には関係ない」という壁をすっと取り除いてくれました。
パートナーと同じ香りを使う、あるいは家族と一緒に選ぶという選び方ができるのは、「誰かに見せるための香り」ではなく「日常に溶け込む香り」を作っているブランドならではの特徴です。 フレグランスのお店に男性一人で入ることへの恥ずかしさが、この言葉で少し消えました。
「5〜6時間で自然に香りが消える」という設計が、苦手意識を変えた

「香水が苦手」と感じていた理由のひとつに、「一度つけたら一日中強く香り続ける」というイメージがありました。 他の人に「香りがキツい」と思われることへの不安は、香水そのものへの苦手意識と表裏一体でした。
でもSHIROのスタッフから持続時間について聞いて、その認識が変わりました。
持続時間は5〜6時間。「強すぎない」は設計によるものだった
「SHIROの香水(オードパルファン)は、香りの持続時間が5〜6時間ほどになっています」とスタッフが説明してくれました。 海外の高級香水のように朝つけたら夜まで強烈に香り続けるのではなく、半日程度で自然に香りが落ち着いていく設計です。
「これって、キツくなりすぎないための意図的な設計なんですか?」と聞くと、「そうですね、日常的に使いやすい香り方を意識しています」という答えが返ってきました。 「強すぎない」は偶然ではなく、ブランドとしての設計の結果だと知って、「だからこんなに男女問わず受け入れられているのか」と腑に落ちました。
「お昼に付け直す」という使い方が、気分の切り替えにもなる

「朝つけて、お昼につけ直すみたいな使い方ですか?」と聞くと、スタッフが「そうですね。お昼だったり、夕方とか、ちょっと付け直していただいて楽しんでいただけます」と提案してくれました。 香りが薄れてきたタイミングでサッと付け直すことで、1日の区切りごとに気分を切り替えられるという発想は、「香水は朝つけたら終わり」という思い込みとは違う使い方でした。
持ち運びやすい10mlのサイズもあり、「半年から1年くらい使えますよ」と教えてもらいました。 ポーチに入れてランチタイムに付け直すという習慣は、香りを「気分のスイッチ」として使うという考え方で、以前の自分にはなかった発想でした。
一級アロマテラピスト・オノリカ監修 香水の持続時間は「賦香率(ふこうりつ)」と呼ばれる香料の濃度によって変わります。 一般的に、オードパルファン(EDP)は5〜8時間、オードトワレ(EDT)は3〜5時間が目安とされています。
SHIROの香水が「5〜6時間で自然に落ち着く」という設計は、日本人の生活習慣や「香りが強すぎることへの配慮」という感覚に合わせた、非常に実用的な賦香率の設計です。 「強い香りが苦手」という方ほど、持続時間が短めに設計されたブランドから始めると、香水に慣れやすくなります。
「足首やお腹につける」というプロのテクニックに、目から鱗が落ちた
スタッフとの会話の中で、香水のつけ方についても教えてもらいました。 「首元や手首につけるのが普通じゃないんですか?」と聞くと、返ってきた答えが想定外でした。
「下半身につけた方が、ほのかに香る」という逆転の発想
「手首とかよりは、足首とかお腹周りとか、下半身につけていただいた方が、ほのかに優しく香らせることができます」とスタッフが教えてくれました。 理由を聞くと、「香りは下から上に立ち上がる性質があるので、鼻に近い場所につけるより、鼻から遠い下半身につけた方が自然な強さで香るんです」という説明でした。
「頭に近いところにつけたら、自分が一番キツく感じてしまいますからね」という一言が特に納得感がありました。 「強い香りが苦手」「香水酔いが怖い」という人にとって、これは非常に実用的なテクニックです。
「洋服につけるのはシミになるので、素肌に直接」という注意点も
「お洋服につけても大丈夫ですか?」という質問に対して、スタッフが「お洋服はシミになることがあるので、お肌に直接つけていただく方がいいです」と答えてくれました。 同じSHIROの香りでも、衣類向けに作られた柔軟剤やファブリックミストとは違い、香水(オードパルファン)はアルコール成分が含まれているため布地を傷める可能性があります。
「香りを服にもつけたい」という場合は、香水ではなく専用のファブリックアイテムを選ぶというのが、失敗しない使い方の基本だと知りました。
一級アロマテラピスト・オノリカ監修 香水を「下半身につける」というテクニックは、香りの揮発の性質を理解した上での実践的なアドバイスです。 香りの成分(香料)は温度が高い場所でより早く揮発します。
手首や首元は体温が高く、動きも多いため香りが立ちやすい反面、つけた本人が一番強く感じやすい場所でもあります。 一方で足首や膝の裏など下半身は、体温が比較的低く香りがゆっくり揮発するため、自然にやさしく香らせるのに向いています。
「人に強く香らせたいわけではなく、自分が心地よくいたい」という目的なら、下半身へのアプローチは非常に理にかなった方法です。
初心者向け|つけ方のコツ
まず試してほしいのが、足首か手首のどちらかに少量つけてみることです。 手首につけた場合はその後すぐに手首をこすり合わせないようにしましょう(香りの成分が壊れます)。
つけてから5分ほど時間をおいてから香りを確認すると、アルコールが飛んで本来の香りがわかります。
スタッフが「一番好きな香り」と「今日つけている香り」が違った理由

接客の中で、思わず「スタッフさん自身はどの香りが一番好きですか?」と聞いてしまいました。 返ってきた答えが、香水の楽しみ方に対する固定概念を一気に壊してくれました。
「一番好きな香りはホワイトティー。でも今日つけているのはホワイトリリー」
スタッフは「個人的に一番好きな香りはホワイトティーです。柑橘とかがすっきりしていて好きなんですよ」と教えてくれました。 「じゃあ今日もホワイトティーをつけているんですか?」と聞くと、「今日つけているのはホワイトリリーなんです」と言います。
「一番好きなのにホワイトティーじゃないんですね?」とツッコむと、スタッフが笑いながら答えてくれました。
「気分によって香りを着替えるんです」という言葉が、全部を変えた
「自分の中で落ち着きたいときはホワイトティーを選んだり、気分によって変えたりしているんです」とスタッフが言いました。 「香りを着替える」という発想が、この会話で初めてリアルなものとして届きました。
服のように気分や目的で香りを選ぶ。 「一番好き」な香りを毎日つけるのではなく、その日の自分の状態に合わせて香りを選ぶ。
それは、香水を「特別な日のための一本」として使うのではなく、「日常の中でその日をどう過ごしたいか」を表現するツールとして使うということでした。
一級アロマテラピスト・オノリカ監修 「その日の気分で香りを選ぶ」という行為は、アロマテラピーの観点から見ても非常に理にかなっています。 人間の体は、そのときの体調や心の状態によって「いい匂い」と感じる香りが変わります。
落ち着きたいときは副交感神経を優位にする香り(ウッディ系・フローラル系)を心地よく感じやすく、シャキッとしたいときは交感神経を刺激する香り(柑橘系・ミント系)を心地よく感じやすい傾向があります。 「今日はこの香りがいい」という直感は、体が必要な香りを選んでいるサインです。
「期間限定の香り」がある理由が、ブランドの設計として面白かった

SHIROには、通年販売されている定番の香りとは別に、期間限定の香りがあります。 店内でスタッフから聞いたその背景が、マーケターとして純粋に「うまいな」と感じた部分でした。
季節ごとに新しい香りが生まれることで、「また来たい」が自然に生まれる
「今の季節だけの香りがあるので、定期的に来ていただくお客様も多いんですよ」とスタッフが教えてくれました。 定番の香りは安心感を与えますが、限定の香りは「今しか手に入らない」という希少性を生みます。
季節の植物や果実をテーマにした限定フレグランスは、ファンが定期的にお店に足を運ぶ強いモチベーションになっています。 「香りで季節を感じる」という体験が、ブランドへの継続的な関係を作る設計になっていることが、マーケターとしてはとても参考になりました。
定番か限定か。迷ったときの選び方が明確だった
「定番と限定、どちらを選べばいいですか?」とスタッフに聞くと、「初めての方には定番から試していただくことが多いです。定番は何度でも手に入るので、気に入ったらいつでも買い足せます。限定は今の季節の特別感を楽しんでいただきたいときにおすすめです」というアドバイスをもらいました。 「初めてなら定番から。リピーターになったら限定も」というシンプルな軸は、選び方に迷う初心者にとって非常に実用的な指針です。
SHIROで香りを選ぶ、初心者のための3つのステップ
SHIROのスタッフから教えてもらった選び方は、「どの香りが好きか」だけでなく、「どんな形で使いたいか」「今の自分の気分はどちらか」という軸が加わっていて、他のブランドとは少し違うアプローチでした。
ステップ1|まず「今の自分の気分」を言葉にしてスタッフに伝える
「落ち着きたい」「シャキッとしたい」「甘い感じより爽やかな方が好き」。 そのくらいのシンプルな言葉で十分です。
スタッフはその言葉をもとに、香りの候補をすぐに絞り込んでくれます。 「どんな香りが好きか」がわからなくても、「今どんな気分か」は誰でも答えられます。
それが、SHIROでの選び方の出発点です。
ステップ2|「一番人気の香り」を基準に好みを確認する
迷ったときは「一番人気はどれですか?」と聞くのが最速です。 SHIROの人気香りのひとつであるホワイトティーは、柑橘のすっきりした清潔感があり、男女どちらにも馴染みやすい香りです。
これを基準に「これより甘い方がいい」「もっとすっきりした感じがいい」と伝えるだけで、次の候補が見えてきます。
ステップ3|好きな香りが決まったら「アイテムの形」を選ぶ
香りが決まったら、次は「どのアイテムで使いたいか」を選びます。 香水として肌につけるのか、ボディミストとして軽くまとうのか、柔軟剤として洗濯に使うのか。
「香水はちょっと……」という場合は、ボディミストや柔軟剤から始めるという入り口もあります。 同じ香りを複数のアイテムで揃えて、朝の服から夜の寝具まで統一するという楽しみ方もSHIROならではです。
一級アロマテラピスト・オノリカ監修 「香りが好きかどうか」を判断するとき、必ず守っていただきたいことがひとつあります。 試香紙(ムエット)で嗅いだ印象だけで決めないということです。
香水は肌の体温と混ざることで、つけた直後(トップノート)・5〜30分後(ミドルノート)・それ以降(ラストノート)と段階的に香りが変化します。 試香紙で嗅いだ香りは「トップノート」だけの情報です。
できれば少量を実際に肌につけて、5〜10分待ってから「この香りが好きか」を確認する習慣をつけてください。 それだけで、「買ったら思っていた香りと違った」という失敗が大幅に減ります。
まとめ|SHIROは「香水が苦手だった人」が自然に通い続けるブランドだった
今回の体験を通じて、SHIROに対するイメージが3つ変わりました。
「香水は一本あれば十分」という思い込みが変わりました。 香りを「着替える」という発想を知ってから、目的や気分に合わせて複数の香りを使い分けることが、香りの豊かな楽しみ方のひとつだとわかりました。
「香水は強いもの」という思い込みが変わりました。 5〜6時間で自然に落ち着く設計と、下半身につけるというテクニックを組み合わせることで、「強すぎず、でも確かに香る」という状態を自分でコントロールできると知りました。
「フレグランスのお店は自分には関係ない」という思い込みが変わりました。 男女問わず使える香り、季節ごとに新しい発見がある限定香り、スキンケアから柔軟剤まで揃う多様なアイテム。SHIROは「香水が苦手だった人」が自然に通い続けるブランドとして、丁寧に設計されていました。
「香水が苦手」と感じている方ほど、まずボディミストか柔軟剤から試してみてほしいと思います。 「今日の自分はどんな気分か」をスタッフに伝えるだけで、その日のあなたに合った一本に出会えるはずです。
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